ギュイィーン

 
 僕は結構その時々によって好みの音楽が変わる人間です。3分間ポップ最高!という時期もあれば、わ

かったような顔してトラディショナルミュージックなんかを聴きまくる時期もあります。

 現在の僕のお気に入りは白人のブルーズロック。

 以前は、やっぱブルーズは黒人、それも1920年代だよな、白人のブルーズなんてブルーズじゃねぇ!な

んて知ったかしてたのですが、最近、Creamのアルバム、"Wheels of Fire"のライヴ面を久々に聴いて、

 な、なんだこれは

 と圧倒されてしまいました。

 ブルーズのフレーズを完全に理解した上で再解釈していく、バンドがリアルタイムでそれをやってのけ

てしまう。10分を優に超える演奏でも、まったく陳腐な部分がない。

 そりゃエリック・クラプトンはギターの神さまだわ、と納得させられてしまいました。これまで僕はク

ラプトンのどこがいいのかわからなかったのですが(まあ今でもソロで歌を歌ってるクラプトンにはあん

ま興味ありません)。このころのかれは確かに悪魔にとり憑かれてますね。

 それで、The Allman Brothers Bandの"Live At Fillmore East"を聴きなおしたり、The Greatful Dead

の"Live / Dead"を購入したりしているんですが、アメリカのブルーズロックは巧いんですが、なんかの

んびりした感じでちょっと興奮しきれませんね。ブルーズの解釈の違いなのかもしれません。クリームも

オリジナルアルバムは短い曲が多いみたいだし、誰か俺にもっと狂熱のインプロヴィゼーションを与えて

くれ!って感じです(笑)。