ちょっと遅いが琉球独立党を応援しよう


いや、素晴らしいです。マジで。

 「ヤマト」も学ぶべきところが沢山あると思う。

 まず、自らの身の丈を知ること。これ、大事です。

 「日本」があらゆる意味で大国になり得るなんて意識は捨てましょうよ。

 戦争のない世界、軍隊を持たなくても安全な世界など幻想、メルヘンに過ぎない、という意見も多いようですが、独立党さんのようにきちんとしたタイムスケジュールを立てれば不可能ではありません。現にアイスランドでは現在それが実現しています

 自国の安全を他国に頼るのは恥ではありません。現実的に日本が一国で安全保障を得ることなど不可能ですし。世界の国々との良好で健全な外交関係を構築していくことで、真の意味での安全保障を獲得していく方が余程有効です。日本の最新鋭の戦闘機とか戦車なんて実際にどっかに攻め込まれたら無用の長物ですよ。現代の戦争において日本の国土は軍事力で防衛できる耐性を持ってません。空母とか原潜を持ってたとしても。もしアメリカ並の軍事力を持つ国に攻められたら、核兵器を使われるまでもなく、イラクより簡単に陥落すると思います。日本の分不相応な軍事力が役に立つとしたら、他国に攻め入るときだけですが、そんなことしたって何の得にもなりゃしません。テロや領域、領海侵犯などの小規模な事態に対応するだけなら、こんなに防衛費に金かける必要はありません。

 確かにアメリカ、中国、ロシアと近所に未だ大国志向(覇権主義的)的傾向が強い国家がこの列島を囲んでいますが、まだ攻め込まれてもいないのに被害妄想(というより犯罪者の疑心暗鬼的思考)で武器を溜め込んでどうするんですかね。個人的な与太をいわせていただけば、中国に占領されるなら一遍占領されればいいです。それで過去にやったこととあいこと考えればいいし、侵略対策がどの程度必要かは一回経験してから考え直せばいい。向こうはしっかり学習しているから手ごわいです。正直、本気で来たら日本がどんな手段を用いたって防げる気がしません。ちなみに先に述べたアイスランドも、勿論琉球も占領支配あるいは他国による併合の歴史を持ちます。現代の尺度でなら国際社会でかつて大日本帝国がやったような不細工なやり方での占領及び占領政策が容認されることは考えにくいし、はじめっから白旗あげてりゃ無血占領だって実現するかも知れない。後は国際社会に法的に訴えれば、日本がそれまでに各国ときちんとした外交関係を築いてさえいればなんらかのかたちで手を差し伸べてくれます。我々は本当の植民地支配というものを経験したことがないから、それがいったいどういうものか実感を伴って想像することができないし、だからこそ未知の経験に対して誇大ともいえる恐怖感を持ち、過剰に身構えてしまうのです。かつて自分がやったことをやり返されるのに怯えているともいえます。現実の中国やロシアではなく自分の幻影、シェイドに映る影への恐怖にかられている部分が大きい訳です。ここで述べたことは勿論極論ですが、恐怖心を煽るだけの軍隊必要論者たちが意図的に無視している一面の真実を含んでいるのではないかと思います。

 僕は個人的好みや理想ではなく、やっぱりこの国の将来は、完全な地方主権、「日本」の解体に進むのが一番だと思います(日の本なんておこがましい国名がそもそも勘違いを助長していませんか?我々の美徳は「謙虚」だった筈です。こんな大それた国名を名乗ってる国なんて世界にはほとんどないです。中国への対抗意識なんて無益ですよ。大和か倭でいいのではないでしょうか)。

 琉球独立、大いに結構、応援しましょうよ。九州国、近畿国、東北国、アイヌ国、連邦制でいいと思う。こんなに地方の特色が豊かな列島を、ひとつの尺度で治めようとするから無理が出てくるし、常任理事国入り、核保有などとういう馬鹿げた希望を抱くようになる。明治以降の「大国日本」構想は実地の試験でコテンパンに叩きのめされて失敗したのですから、本来江戸時代以前の意識に立ち戻ってからもう一度考え直すべきだったのです。

 もっと小国民として誇りを持ちましょうよ。僕は現在の小国の乱立は国際化の傾向と相反するとは感じません。真の国際化社会に<大国>は国民の利益と安全を守るために有効ではないし、要らんのです。各地方で必死で、本気になってその特色を活かす方法を考えていけば、我々は色んな意味でもっともっと豊かになることが可能だと思います。天皇制だって、まず地方の独立を果たしてからきちんと議論すればいい。そういう状態になってこそ、かつてのように天皇の存在が「ヤマト連邦」の緩やかな紐帯として健全に機能するかも知れない。

 日本と沖縄の独自性、という視点で見ないことです。「琉球」は、「日本」に取り込まれた後でも極めて峻烈な時代を潜り抜けてきているからこういった意識を自覚的に持てるというだけで、極めて不当に、巧妙に同化政策を強いられてきた「内地人」も、元々自分たちの足で立つことができる、自分らの頭で考えることができると思い出すべきです。私らは明治以来、未だに不当な支配を受けているが、その支配者とは「大日本」という亡霊なのです。