イシュタルの誘惑

黄金の林檎は彼女の乳房の奥に仕舞い込まれている
梳る髪が夜の帳を落とす
焔と燃える瞳が地を射抜く
彼女は四つの目と六つの角の牛に乗ってやってくる
彼女の前で海は干上がり　彼女の後ろで轟音の滝となる
蜂蜜を流したような肌　ファラオとシャーがその身を投げ出し
一滴のミルクを乞う
彼女は回廊を巡り　歌を唄う
その歌声が星を集め　月は赤く染まり
落ちてくる空を彼女は抱く