バス通り

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きっと僕らあの頃なにものでもなくて
それで幸せだった
曲がり角曲がった時に
急に君が見えなくなった
たったそれだけのことに僕は胸締め付けられ
おさな子のように泣きそうになったんだ

わかっていた この道はどこまでも続く道じゃない
バス停を過ぎて 坂道に別れていく君の背中を見るたび
ちょうどこんな梅の花色の夕暮れに
はじめて君の手からあの詩集を受け取ったときから

僕の指に触れた君のぬくもりを覚えてる
さよならはいつも永遠の別れじゃない
でも語り合った数知れない言葉たちの中で
僕らにとって本当なのはたださよならだけだった