2011-03-17 バス通り きまぐれ雑記帳 #イラストレーション きっと僕らあの頃なにものでもなくて それで幸せだった 曲がり角曲がった時に 急に君が見えなくなった たったそれだけのことに僕は胸締め付けられ おさな子のように泣きそうになったんだ わかっていた この道はどこまでも続く道じゃない バス停を過ぎて 坂道に別れていく君の背中を見るたび ちょうどこんな梅の花色の夕暮れに はじめて君の手からあの詩集を受け取ったときから 僕の指に触れた君のぬくもりを覚えてる さよならはいつも永遠の別れじゃない でも語り合った数知れない言葉たちの中で 僕らにとって本当なのはたださよならだけだった