少年A

 むっちゃべたなタイトルですいません。Radioheadの超有名アルバム"KID A"の登場です。


 いまもそうなんですが、学生時代はお金がなく、音楽はほとんどレンタルCD屋からせっせとCDを借

りてきてはCD-Rに焼いて聴いていました。ですが、その中レンタルショップにあるCDで目ぼしいと

思えるものは全部借りてしまい、段々何の思い入れもないアルバムを数合わせでレンタルするようになっ

て、薄々やばいなあ、と思い始めていたところへ、音楽再生装置を新調したのを機に「もうCD-Rはか

けんぞ~」と決意しました。単純にCD-Rは反射率がプレスしたCDより悪いので、ピックアップに負

担がかかるのを懸念したこともありますが。


 そういう訳で、最近はCD-Rでしか持っていなかった<名盤>をCDで買い直し始めていて、この"K

-ID A"もコピーしたのしか持っていなかったので今日入手してきました。


 <ポストロック化>以降のRadioheadのアルバムでは、これとこの前作の"OK Computer"が名高く、タイ

ムリーに聴いていた人の間では"OK~"の方が思い入れが強い場合が多いようですが、僕は前作が出た時点

では洋楽に全く興味がなく、ちょっと試聴した感想は「地味な~」位のものでした。"KID A"はそれに比

べるとロックチューン、ダンスチューンが多く、キャッチーで、既にoasisなんかを聴き始めていた僕に

も結構わかり易かった気がします。まあ、ちゃんと聴いたのは大分経ってからですが。


 このアルバムを聴いて、へなへなの歌声でもむっちゃロックな曲にできるんや!ということに気づかさ

れました。ただ、今聴くとやはりやや<古さ>を感じます。ポップすぎる、直球過ぎる気がしますね。で

も、"OK Computer"と"KID A"の2作の完成度は、やはりこの後の2作、前の2作とは次元が違う気がしま

す。この2作以外のRadioheadのアルバムというのは、典型的な英国ロックのまとまりのなさ、アルバム

のトータルクオリティの歪さが感じられ、個々の曲にいい曲はありますがあまり通して聴く気にはなれま

せん。


'IDIOTEQUE'の「氷河期がくるくる、氷河期がやってくるぞ」という歌詞の陶酔の中でのうわ言みたい

な感じが現在の僕のすーすーする懐に痛切に響くのでした・・・。