俺たちは80年代に行きます・・・・

イメージ 1

 甲斐バンドのライヴ盤『100万$ナイト―武道館ライヴ―』は、僕が甲斐さんの音楽を聴き始めた最初期に買った盤の一枚で、当時はそれこそ毎日のように聴いていました。僕と甲斐よしひろの音楽との出会いは http://blogs.yahoo.co.jp/liki1978/30830620.html の記事にダラダラと書いたので繰り返しませんが、70年代甲斐バンドの集大成的なこのライヴ盤は僕の甲斐さんの音楽に接した出発点のひとつであるのみならず、意識的な音楽体験の原点でもある思い入れのある盤です。

 とはいえ、最近ではプレスががイマイチなQ盤(1990年代初め頃にCDでリイシューされたヴァージョン)でしか持っていなかったこともあり、ごくたまにしか聴くことはなかったのですが、このあいだ「カーテン」の記事( http://blogs.yahoo.co.jp/liki1978/40458371.html )を書くときに、スタジオ盤とライヴ盤の違いを確かめるために久々に聴こうとしたら、なぜか「カーテン」の入ってるDISC2が紛失しているではありませんか!

 きっとどこか別のCDのジャケットにでも入れちゃってるんでしょうがw、この際、いい口実ですし、最近のリマスター盤(ExMFシリーズ)で買いなおしてみることにしました。スタジオ盤は『ガラスの動物園』を持ってるのですが、ライヴ盤はまだ買ったことがなかったのです。

 で、聴いてみました。おお、なんか音の輪郭がくっきり締まった感じ。以前不満だった会場録音みたいな遠さが薄らぎました。こんなにヴォーカルがよく録れてましたっけ、この盤。やっぱりこの頃の甲斐さんの声は魅力的です。しっかりと最後まで伸びた高音、丁度いい声の擦れ具合。ああ、僕はこの声に惚れたんだなあ、と再認識。「翼あるもの」とか、どっしりとしたミディアムテンポのペースで、やけに新鮮に感じます。転調のところの挑みかかるようなソロで、この頃の大森さんのギターってこんなグラムロックっぽい解釈だったんだ、と初めて気づかされたり。

 まあ、このリマスターも、無理矢理埋没していたヴォーカルや楽器のパートのレヴェルを上げている感じで、音場が不自然だったり突っ込みどころはありますが、それを差し引いても繰り返し聴いていた当時の感覚が新しく蘇ってきた感じで、なんだか泣けてきそうですよ。くどいようですが、これが僕の原点だったんだ、と胸を衝かれる感じ。

 次は『流民の歌』買おう(^^/。