アムニージアック(健忘症)

 物忘れが激しい。

 初めて自覚したのは中学1年か2年のときだっただろうか(それすらも忘れてしまった・・・・)。はっとすると、自分が今何をしようとしていたのか思い出せないことに気づいた。本棚の前に座り込んでいたので何か本を探すかなにかしていたのだろうが、どうしても消失した記憶を手繰り寄せられない。今なら、「こりゃあキングクリムゾンが時をふっとばしたな」と考えるところだ。この年で健忘症かよ、と非常にショックを受けた。

 それ以来(ただ単にそのときのショックが大きかったからそれ以前にもあったのを忘れてしまっているのかもしれないが)、しばしば短期記憶の消失、というやつ(大袈裟)に悩まされるようになった。話している途中で自分が結局なにを言おうしていたのか忘れてしまう。文章を書いている途中で主旨を見失ってしまう。遂には「眼鏡、眼鏡」というお約束のボケをかましてしまう始末だ。

 だが、それでも、最近まではいわゆるエピソード記憶、自分の人生については物覚えがいい方だと思い込んでいた。だが、それも怪しいということが段々わかってきたのある。

 友達に、お前あのゲームソフト買ってやってたよな、と指摘され、慌ててその画像の一部をネットで調べて見たりするのだが、確かに見た覚えはある、だが、それは自分で買ってやった、という思い出ではなく、お店で眺めていた記憶なのである。買ってきて、プレイした、という感覚が残っていないのだ。すっぽりその部分が抜け落ちている。買って、やったんだろうなぁ、とうは思うのだが、その実感がなかなか沸いてこない。これはもうよくいわれる<キオクソウシツ>の域に達してしまっているのではないだろうか・・・・・・。

 さて、それで結局この記事でなにをいいたかったのかというと・・・・・・。う~ん、それもすっぽり頭から抜け落ちてしまったらしいのです。どなたか、僕のオツムが落ちているのを見かけたら、帰るように説いてやってください・・・・・・。