デーブコーチ

高校時代、剣道部の顧問のおっさんがこういう感じの奴でした。

中学のとき部活でちょっとやった程度で(転校で2年までしかやらなかった)、別に競技者として上を目指すつもりでなく、身体を動かすスポーツとしてやろうかな~、程度の気持ちで、内情も知らず剣道部に入部したワタシは、確かその年から結果を出すために招聘された、全国大会優勝経験のあるというこいつとこいつに集められた剣道エリートたちのやり方と姿勢にまったく合わず、2、3ヶ月で追われるようにして退部しました。

ですので以後も高校時代ずっとあのおっさんにはヘイチューな感じでしたし、高額な剣道具を無駄にして未だに恨んでます。普通の教科の時間は手を抜きまくりで、授業中に酒かっくらって寝てたりしましたし、人格的にも尊敬できるところはまるでなかった。ああいう手合いは結局、競技の世界でしか通用しないような理屈で生きているのであって、競技の世界以外でその理屈で行動して咎められないのは甘やかしだと思います。デーブコーチも多分こいつと一緒で個人的には決して好きになれない人間だと思いますが・・・・。

しかし、プロの競技者というのは、例え科学的にスポーツ工学、医学とかを研究し人格的にも偏りがないコーチに指導されたからといって、必ずしも成績を出せるものではないのは確かだと思います。やっぱり気の持ちようや勘的ものがモノをいう部分も大きくて、非論理的でもツボに嵌ったアドヴァイスを受ければ大変身する場合もあります。

そういう意味では、最近では坂田選手がデーブコーチのアドヴァイスで開眼したといいますし、片岡選手や中村選手が一皮剥けたのも彼のお蔭だといわれています。昨年編成としても藤田太陽投手の獲得をまとめる実績を残しています。一方で、こういった非論理的な指導者は合わない人は徹底的に合わないでしょうし、実際そういう選手も多かったようですが・・・・。

しかし、こういう人から野球を取り上げて一般社会に放り出してしまったら、もういき場ないんじゃないでしょうか?この人個人の問題じゃなくて、件の剣道部顧問のように、成果を出すためにあえてそういう風に育て上げられたような人が、世の中には結構存在すると思うわけです。そういう風に育て上げて見放すのはちょっとないだろう、と。

デーブコーチが今回何をやったのかはっきりとはわかりませんが、西武球団が今回も内部に留めるという判断をもししたなら、僕は結局はその方がいいように思えます。

しかし、毎回思うのですが、西武ライオンズ関連のマスコミの報道にはひどく陰湿さを感じます。親会社の西武(というか堤王国)が相当特殊な体質の組織だったのは確かでしょうし(おそらく多分に任侠社会的な、世の中と常識が異なる)、そういった意味では叩きやすいのかもしれませんが、いっちゃあ何ですけど讀賣さんもマスコミそのものも相当特殊な感じの組織、業界だと思いますし。一方が他方に反論する手段がないために、勝手な理屈をつけて攻撃しているようであんまりフェアには思えません。

あ、一応立場表明。僕は警察とか軍隊の存在が許されるなら、ヤクザとか任侠とかああいった組織も完全否定はできないと思う。非合法なことやものを単純には悪とは決め付けられないと思う。死刑にできない犯罪者をさまよう刃よろしく暗殺したいってならどうぞと思いますが、その殺意を国法の精神をを曲げてまで公に認めさせ正当化しようっていう光市のお父さんみたいのは許せません。吐き気が来る。手前は神様にでもなったつもりか、国法は最大多数の利益を考慮するもので、それが納得できないなら生活上不都合があっても私法の元で生きてください、と。だから僕の意見は、批判も受けるでしょうが、デーブコーチが何をしたとしても、と取っていただいて構いません。