2010年埼玉西武ライオンズドラフト2位 牧田和久投手

近年のライオンズのドラフトは良くも悪くも素材重視、昨年、一昨年の指名選手では、野上投手、宮田投手、岡本洋介投手、岩尾投手らが一年目から一軍で登場しましたが、即戦力としてよりも経験を積ませるための起用という印象がありました。

しかし、今年は一味違って、素人目に見ても一年目から一軍でバリバリやれそうな選手が多いのではないかと思える指名でした。その象徴的な存在といえるのがこの<サブマリン>牧田和久投手ではないでしょうか。

牧田投手を語るとき、マリーンズの渡辺俊介投手が必ず引き合いに出されますが、経歴的にも同様に大学・社会人経由で堅実なキャリアを積んできています。更に大学日本代表にも選出経験を持ち、社会人でもノーヒットノーラン(7回参考記録)を達成するなど実力派と見え、ライオンズではこういったタイプの即戦力選手の指名は2000年の三井投手以来ではないでしょうか(2006年の岩崎投手も社会人での実績的にはそうなのかもしれません)。

何より、これまでのライオンズではこういった変則投球の実力派は何故かほとんど指名しない印象があり、こういう投手がライオンズに入ってくれたら面白いな、と思っていた選手がその通り指名されるという素人ならではの嬉しい誤算でした。

ドラフト前の報道では、三位指名の秋山外野手とともにホークスの指名候補として上がっており、そこでは中継ぎの即戦力としての評価でしたが、ライオンズでは今のところ先発で起用する方針のようです。本人も10勝以上はする、と頼もしいお言葉。かつてのライオンズのサブマリン、松沼博久投手のように一年目から大活躍して、大石投手と新人王を争うくらいにやってくれれば、と期待しています。