甲斐カラ 傾向と対策

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 甲斐バンド甲斐よしひろに興味があるひと以外にはまったくどうてもいい記事ですが(まあ、いつものことですけど(笑))、各カラオケに収録されている甲斐さん関係の曲についてなぜか分析してみたいと思います。

 僕が甲斐さんの音楽に興味を持ち始めた頃は、通信カラオケ自体普及しはじめでもあり、甲斐さんの曲はどのカラオケでも非常に少なかった。確か、共通して入ってたのはHERO、安奈、アウトローくらいではなかったかとかと思います。曲数は多いところで甲斐バンド、KAIFIVE、甲斐さんのソロ合わせて10曲程度だったでしょうか。

 その後、各カラオケとも、収録曲が大幅に増える機会に甲斐バンドの曲を増やしてくれて、現在はDAMJOYSOUNDUGAの三大通信カラオケとも、結構代表曲はフォローするようになってます。

 一番選曲がオーソドックスなのはDAMですね。甲斐バンドで40曲、シングルをほぼ網羅しています。

 ソロの曲も、KAIFIVE休止後のシングルは結構入ってます。一応この頃までは甲斐さんを現役のひととして捉えてくれていたようで、好印象です。ただ、JOYSOUNDに比べて後発だったためKAIFIVEの曲は定番曲の「風の中の火のように」、「嵐の明日」、「激愛」しか入ってません。世間的にはちょっと売れてあっという間に終わってしまった感じなのでまあしょうがないのですが、リアルタイムで収録していってたらもうちょっと入ってたと思うので残念ですね。今後もよっぽどのことでもない限り追加されることはないでしょう。ある程度甲斐バンドの曲が出揃ってからずっと動きがなかったのですが、先日突然1999年の甲斐バンドのシングル「トレーラーハウスで」と2000年の「甘いKISSをしようぜ」が追加されました。DAMJOYSOUNDの動向を見て、張り合うように特定のアーティストの曲を増やす傾向があるようなので、後述するJOYの大量追加の動きに対抗したのかも知れません。音はまあまあいいですが、基本的に初出時のアレンジ(アルバム、シングルのまま)なので、ライヴヴァージョンの方がよく知られている曲が多い甲斐バンドでは、物足りない感じがするものも多いですね。

 UGA甲斐バンドで44曲。U-KARA(有線カラオケ)という名前で昔から通信カラオケは配信していましたが、最近11万曲収録!という圧倒的規模にリニューアルして、JOY、DAMの二大勢力に殴り込みをかけて話題になりました。<最後発>だけあって、UGAになってから追加された曲は音も良く、アレンジもアルバムヴァージョンではなくライヴヴァージョンを元にしている曲があったりして(「100万ドルナイト」、「ランデヴー」など)、ツボを心得ています。ちなみに「嵐の季節」は復活甲斐バンドのセルフカヴァーアルバム『ビッグナイト』のヴァージョンで、妙に拘りを感じさせます(笑)。ですが、<11万曲>を水増ししている、やたらと多い有名曲のアレンジ違い、ハッキリいって要りません。アレンジメントも適当だし、こんなの入れる手間を一曲でも他の曲入れるのに費やして欲しかった(笑)。収録曲は優等生的で、JOYとDAMのいいとこどりですね。ウリになるような目先を変えた曲は入ってません。ただ、「有線カラオケ」自体はカラオケ業界では古参だけあって、甲斐よしひろの1989年の名バラード「I.L.Y.V.M.(I LOVE YOU VERY MUCH)」が入ってたりするのはポイント高いです。

 さて、最後に<問題の>JOYSOUNDなんですが、カラオケ業界で他に差をつけるべく、<質より量>で、音質よりも収録曲の多彩さで勝負してきただけに、他とは一味違うマニアックな選曲となっています。甲斐さんの名義ではないんですが、他の人に提供した「光あるうちに行け」や「JASMIN AGAIN」なんていう曲もなぜか入れてくれてたりして(勿論提供したひとの歌ったヴァージョンですが)、選曲してる人に甲斐さんのファンがいるんじゃないか?と思えるほどです(だって「JASMIN AGAIN」を提供されたのなんてインディーズの人ですよ?その割に甲斐よしひろのソロの曲は一曲も入ってませんが)。曲数は甲斐バンドで47曲と最多。つい先日4曲の追加曲が入りました。が、これがちょっと「・・・う~ん」って感じなんですよね。

 最新の追加曲は、「くだけたネオンサイン」、「吟遊詩人の唄」、「昨日鳴る鐘の音」、「薔薇色の人生」と、ファンのみぞ知る超マニアック過ぎる選曲(なんです(汗))。つうか他に先に入れる曲あるだろ!という気もするんですが、ファンのリクエストを受けてのものらしいのでJOYSOUNDに文句いっても仕方ないですね(笑)。問題は、そのアレンジなんです。UGAに対抗してか、最近のライヴでのアレンジを意識したらしいものになっているんですが、いかんせん、センスが悪い。そもそもJOYSOUNDは音数の絶対数が少ないので普通の曲でも再現がけっこうきついのですが、無理矢理<ライヴ風味>にした曲はなおのこと悲惨なことになってます(涙)。「吟遊詩人の唄」は、ライヴの観客の手拍子らしきものを全編にわたってドラム代わりに入れてるのですが、歌うのが恥ずかしいくらい<ダサい>です。更に悲劇的なのは「昨日鳴る鐘の音」。この曲は、2005年、ストリングスカルテッドを従えて行われたツアー(CLASSIC KAI)の際のアレンジで入っているのですが・・・。このアレンジ自体あんまり良くない(まあ個人的な好みですが)。折角原曲のアレンジはいいのだから、素直にそっちで入れて欲しいですw。

 悪口ばかりになってしまいました。でも、「薔薇色の人生」なんかはすごく好きな曲なのですが、B面曲でライヴでもあんまりやらない曲だっただけに諦めていたので、素直に嬉しいですね。JOYSOUNDにはしばらく行っていなかったのですが、その間にも「メモリーグラス」、「シネマクラブ」、「円舞曲(ワルツ)」、「ブラッディ・マリー」なんていうファン泣かせの隠れた名曲が加わってたりして、さすが目の付け所が違います(笑)。

 ただ、明らかに甲斐バンドをフォーク、歌謡曲系の懐メロ扱いしているようで、入れる曲の選曲もそうなんですが、歌ってるときになぜか<太平洋戦争時の出征兵士と恋人の別れ>みたいなイメージ映像がれたりして、泣けてきます・・・。

 以前に比べると、甲斐バンドのライヴでの定番曲は大体どこでもフォローしているので、昔のような「甲斐さんの曲歌いたいけど、ヒーローと安奈と、げっ、なんでその他の曲が「地下室のメロディー」と「ちんぴら」と「メガロポリスノクターン」なんだよ、カラオケで盛り上がれるような曲じゃないだろ(いい曲ですけどね)・・・。「メガロポリス」入れるなら「レイニー・ドライヴ」ちゃうんか?(完全に個人的不満)。しゃあない、「ビューティフル・エネルギー」歌うか」(松藤さんごめんなさい!別に嫌いなわけじゃないです(笑))というようにw、妥協に妥協を重ねる必要がなくなったし(ヒーローや安奈は嫌い)、ホントいい時代になりましたね(笑)。

 ただ、欲をいえば、甲斐よしひろのソロやKAIFIVEの曲をもうちょい増やして欲しい。「レイン」、「イエローキャブ」、「四月の雪」、「幻惑されて」、「ノーヴェンヴァーレイン」、「GUTS」といっ
た、一番好きな曲群がはいってないんだなぁ・・・。甲斐バンドの曲でも、「冷たい愛情(ジェラシー)」とか、「ALL DOWN THE LINE(25時の追跡)」、「ブライトン・ロック」、「荒野を下って」、「アナログ・レザー」、「東京の冷たい壁にもたれて」、「風が唄った日」、「悪いうわさ」(是非完全版で!)とか入れてくれた方がもっとファンを泣かせられると思うんですよね、JOYSOUNDさン(ホントはUGAに入れて欲しいんだけど(笑))・・・。まあこの辺になると、ファンも各自の思い入れがあってまとまらないでしょうけどね。

 それでも、きっとほとんどのファンが一致して一番心の中で望んでると思われる曲があります。小室哲哉とのコラボ、真打になる予定だった「against the wind」。この曲、諸般の事情により正式リリースされていないんですが、ファンとしても複雑な感じだった小室哲哉との共同作業の中で、、この曲だけは手放しで賞賛されてて、未だに発表を望む声が後を絶たない名曲です。どっかSONYに陳情してくれる勇気のあるとこないですかね~www。