コストとパフォーマンスの関係
以前、CDPとアンプの間のインターコネクトケーブルを代えるときに、お店で薦められたものが僕にと
っては高価なものだったために、本当にそんなに価値があるものなのか自分の耳で比べて見て納得してか
ら購入を決めたいと思い、ヤ○オクで独特の宣伝文で目を引いたガレージメーカーのケーブルを試して見
たことがあります。
そこのカレージメーカーの宣伝文句は、音楽を聴くのに何万円もするケーブルは不要だ、という断定的
なもので、ちょっと、というよりもかなり(笑)独善的にかんじられるものでしたが、比較するなら、こ
れぐらい極端に立場が違うものの方がわかりやすいだろう、と思った訳です。それにもし気に入ればケー
ブルなどにお金をかけなくていいんだから楽ですしね。
そのカレージメーカーのインターコネクトケーブルはベルデンというアメリカの業務用では大手のメー
カーの線を用いたものでした。試した結果としては、悪くはない音と感じました。その時も確か印象を記
事に書きましたが、中域が充実したアメリカンサウンドという感じだったと思います。ただ、第1候補だ
ったロ○ゼ○ク○ンツという、こちらも日本のガレージメーカーの線を用いたものですが、値段は6,7
倍位するケーブルの音を聴いた後では、明らかに高域の伸びが足りず、解像度も低い。音数が少なく、や
やかさかさの音に感じます。本命のケーブルの方も、音数が少なめですっきりしすぎ、低域の量感不足で
万能ではありませんが、結局、値段なりということで、そっちを選びました。
結局のところ、そのガレージメーカーの主張は、その販売主の趣味であろう、中域の押し出し重視のい
わゆる蒲鉾型のサウンドが好きな人にとっては<福音>なのでしょうが、好みが違う人にとってはひとつ
の選択肢に過ぎないと感じます。
どうして今更こういうことを書くのかいえば、最近そのガレージメーカーのHPに新しいコンテンツが
できて、そこで某携帯HDDミュージックプレイヤーがどんなに高価なCDプレイヤーよりも上の再生装
置だという主張がなされているのを見たためです。
そのHDDプレイヤーは、シェアトップの有名機種で(ここまで書いたら名前を伏せても意味ないです
が・・・)、蒲鉾型の音作りがされているといわれています。飽くまでも無圧縮、つまりMP3やAAC
ファイル化したものではなく、WAVEファイルで記録されたもの、とはされていますが、あえてその機
種というのは、やはりそこのガレージメーカーのよしとする音に近いためではないかと思えます。
確かに現行のCDプレイヤーのほとんどは、技術としては非常に原始的なことをやっていて、ディスク
盤から読み込んだ情報を直接それ以降の回路に受け渡して処理するという読み取りエラーの起こりやすい
技術をわざわざ用いているので、そのエラー確率軽減のためだけにえらいコストがかかっています。明ら
かに元の情報を正しく読み込むという技術だけに関していえば、何度も比較検証できるHDDオーディオ
やメモリオーディオのプレイヤーの方が有利です。映像作品であれば、そういったバッファ処理によっ
て映像と音がずれる難がありますが、音楽だけであれば、技術的には何のデメリットもないでしょう。
問題は、われわれの耳に音楽が届くまでには、原盤の音を精確に読み込むだけでなく、それ以降の何段
階かの処理が確実に音に影響しているということです。某HHDオーディオプレイヤーは、確かにその部
分でうまい音作りをしているとは思いますが、このガレージメーカーはこの段階を全く無視したえらく稚
拙な議論を展開しているのです。
高価なCDプレイヤーはなにもピックアップ部分にだけ高価なお金を投じているわけでなく、全体とし
てそれぞれの音作りをしているのです。普通にHDDドライブに読み込んだだけの音楽ファイルの再生音
は、CDの音に比べて勢いなどが弱いというような声もありますし、読み取りのエラーさえも音作りに活
かしているメーカーもあるように思えます。エラーその音が好みでないからといって、頭からそれを全否
定するような主張は明らかにズレています。
結局のところ、<オーディオ>という機材に関しては、ある程度までは値段と実力はイコールである場
合が多いのだと思います。安いものでいいものがあったとしても、それはほとんど条件つきの(低音は全
く出ないけど、とか、あらっぽいけど、とか)良さであって、そこには妥協があります。問題は、自分が
妥協できるラインであって、自分の聴きたい音に近ければまだしも、そうでなければやはり高額なものに
それを求めなければならなくなります。だからこそ大富豪でもないのにン千万というお金をつぎ込むマニ
アも存在するのでしょう。
まあ僕はそこまでやりたくてもできない身分(涙)ですが、何にせよ演奏する楽器や空間にも追求すれ
ば無限のこだわりが存在する表現である音楽において、その録音の再生に限度のないこだわりが発生する
のは自然なことだと思います。
それをほとんど全否定してただ自分の認めるものだけが正しいとするような論調は、やはり不快です。
大体、このような説を説得力を持って主張しようとするならば、ある機種が良かったからそれが最高、と
いうだけではなく、少なくとも同様の方式を用いたHDDオーディオを可能な限り標本として聞き比べ、ま
た数値面など出来うる限り多様な側面から比較した上で、初めて自分の意見というものを述べることがで
きるものではないでしょうか(最後の部分は個人の好みが結論に影響するものであれば尚更です)。
別に僕がこのメーカーに直接的な被害を蒙った、という訳ではないのですが、インターネットの性質上
、個人のHPならともかく商売をしているのなら、最低限の誠意は持って情報を発信して欲しいですね。
っては高価なものだったために、本当にそんなに価値があるものなのか自分の耳で比べて見て納得してか
ら購入を決めたいと思い、ヤ○オクで独特の宣伝文で目を引いたガレージメーカーのケーブルを試して見
たことがあります。
そこのカレージメーカーの宣伝文句は、音楽を聴くのに何万円もするケーブルは不要だ、という断定的
なもので、ちょっと、というよりもかなり(笑)独善的にかんじられるものでしたが、比較するなら、こ
れぐらい極端に立場が違うものの方がわかりやすいだろう、と思った訳です。それにもし気に入ればケー
ブルなどにお金をかけなくていいんだから楽ですしね。
そのカレージメーカーのインターコネクトケーブルはベルデンというアメリカの業務用では大手のメー
カーの線を用いたものでした。試した結果としては、悪くはない音と感じました。その時も確か印象を記
事に書きましたが、中域が充実したアメリカンサウンドという感じだったと思います。ただ、第1候補だ
ったロ○ゼ○ク○ンツという、こちらも日本のガレージメーカーの線を用いたものですが、値段は6,7
倍位するケーブルの音を聴いた後では、明らかに高域の伸びが足りず、解像度も低い。音数が少なく、や
やかさかさの音に感じます。本命のケーブルの方も、音数が少なめですっきりしすぎ、低域の量感不足で
万能ではありませんが、結局、値段なりということで、そっちを選びました。
結局のところ、そのガレージメーカーの主張は、その販売主の趣味であろう、中域の押し出し重視のい
わゆる蒲鉾型のサウンドが好きな人にとっては<福音>なのでしょうが、好みが違う人にとってはひとつ
の選択肢に過ぎないと感じます。
どうして今更こういうことを書くのかいえば、最近そのガレージメーカーのHPに新しいコンテンツが
できて、そこで某携帯HDDミュージックプレイヤーがどんなに高価なCDプレイヤーよりも上の再生装
置だという主張がなされているのを見たためです。
そのHDDプレイヤーは、シェアトップの有名機種で(ここまで書いたら名前を伏せても意味ないです
が・・・)、蒲鉾型の音作りがされているといわれています。飽くまでも無圧縮、つまりMP3やAAC
ファイル化したものではなく、WAVEファイルで記録されたもの、とはされていますが、あえてその機
種というのは、やはりそこのガレージメーカーのよしとする音に近いためではないかと思えます。
確かに現行のCDプレイヤーのほとんどは、技術としては非常に原始的なことをやっていて、ディスク
盤から読み込んだ情報を直接それ以降の回路に受け渡して処理するという読み取りエラーの起こりやすい
技術をわざわざ用いているので、そのエラー確率軽減のためだけにえらいコストがかかっています。明ら
かに元の情報を正しく読み込むという技術だけに関していえば、何度も比較検証できるHDDオーディオ
やメモリオーディオのプレイヤーの方が有利です。映像作品であれば、そういったバッファ処理によっ
て映像と音がずれる難がありますが、音楽だけであれば、技術的には何のデメリットもないでしょう。
問題は、われわれの耳に音楽が届くまでには、原盤の音を精確に読み込むだけでなく、それ以降の何段
階かの処理が確実に音に影響しているということです。某HHDオーディオプレイヤーは、確かにその部
分でうまい音作りをしているとは思いますが、このガレージメーカーはこの段階を全く無視したえらく稚
拙な議論を展開しているのです。
高価なCDプレイヤーはなにもピックアップ部分にだけ高価なお金を投じているわけでなく、全体とし
てそれぞれの音作りをしているのです。普通にHDDドライブに読み込んだだけの音楽ファイルの再生音
は、CDの音に比べて勢いなどが弱いというような声もありますし、読み取りのエラーさえも音作りに活
かしているメーカーもあるように思えます。エラーその音が好みでないからといって、頭からそれを全否
定するような主張は明らかにズレています。
結局のところ、<オーディオ>という機材に関しては、ある程度までは値段と実力はイコールである場
合が多いのだと思います。安いものでいいものがあったとしても、それはほとんど条件つきの(低音は全
く出ないけど、とか、あらっぽいけど、とか)良さであって、そこには妥協があります。問題は、自分が
妥協できるラインであって、自分の聴きたい音に近ければまだしも、そうでなければやはり高額なものに
それを求めなければならなくなります。だからこそ大富豪でもないのにン千万というお金をつぎ込むマニ
アも存在するのでしょう。
まあ僕はそこまでやりたくてもできない身分(涙)ですが、何にせよ演奏する楽器や空間にも追求すれ
ば無限のこだわりが存在する表現である音楽において、その録音の再生に限度のないこだわりが発生する
のは自然なことだと思います。
それをほとんど全否定してただ自分の認めるものだけが正しいとするような論調は、やはり不快です。
大体、このような説を説得力を持って主張しようとするならば、ある機種が良かったからそれが最高、と
いうだけではなく、少なくとも同様の方式を用いたHDDオーディオを可能な限り標本として聞き比べ、ま
た数値面など出来うる限り多様な側面から比較した上で、初めて自分の意見というものを述べることがで
きるものではないでしょうか(最後の部分は個人の好みが結論に影響するものであれば尚更です)。
別に僕がこのメーカーに直接的な被害を蒙った、という訳ではないのですが、インターネットの性質上
、個人のHPならともかく商売をしているのなら、最低限の誠意は持って情報を発信して欲しいですね。