oasis 'Wonderwall' ~わたくしのフェイヴァリットミュージックベスト10 その4

 北欧を旅行していたとき、確かオスロの駅で鳴っていたのがすごく印象に残っています。どういう感じかは説明し難いのですが、凄く心に滲みこんできた。家で何度聴いてもああいう感覚では聴こえてこない、不思議な曲です。

 この曲はスタジオ盤ですね。何度ライヴでやってもスタジオ盤のような不思議なノリは出てこない。この頃の曲にはいくつかありますが、ヒップホップのビートを導入したことでキャッチーなメロディーなのにどこかカルトな感じ、歪みが生じている。BECKの'Devil's Hearcut'なんかもちょっと似た感じですね。

 この曲は歌詞もいいです。<同情>ではない<共感>の歌。ホンモノの愛を唄っています。NoelもLiamも、Gallagher兄弟はこういうリリシズムがありながらもアマちゃんじゃない愛を書かせたら、もう胸に直接ズドンと来ます。本当のロックンロールは、アイドル以上に広い範囲のひとびとに届くものをつくり出せるものだと思えます。