甲斐バンド 全曲レビュー その4 『恋時雨』


やばい、何回も聴き返しつづけてるせいか、よくなってきた、『らいむらいと』・・・・・w。

「恋時雨」。どっかで聴いたようなイントロですが、どこで聴いたか思い出せない。ボブ・マーリー&ウェイラーズのエクソダス?違うかw。テンプテーションズっぽいクールな感じですね。ツクツクジャン、ツクツクジャン、とシンバル。

ところが本編に入ると「恋の時雨を~ふーりかけてー」と、アイドルばりのかわいらしい唄でずっこけるわけですかw。聴きながら、どうしても通り雨の時雨とはイメージできず、食べ物のしぐれをイメージしてしまう。そういうダサめの歌詞もアイドルっぽいかな、と。いや、ダサい連想してしまうのは僕の問題なんでしょうけど(^^;。

しかし、最初から最後までツクツクジャンシンバル鳴らしまくりで突っ走るノリノリのグルーヴは気持ちいい。いやはや、楽しい、楽しいですよ(^^。この辺は博多選抜・スーパーグループの面目躍如というところ。こういうブリティッシュ・グルーヴな感じが本来このバンドの得意分野なのかも知れない。考えてみれば、イントロ含めたリズム隊の雰囲気はストーンローゼスっぽくもあるな。だが、あえて勝負はこういう曲でなくウェストコースト系のサウンドで仕掛けていったのがこのバンドの面白いところ、これもまた博多の人間らしい意地っ張りだろうか。

甲斐よしひろのちょっと湿った感じのヴォーカルは、「東京の冷たい壁にもたれて」みたいな曲で最高に雰囲気がでるが、本来合わなさそうなこの「恋時雨」みたいな曲でもそれこそブリティッシュ・ロックっぽくてなかなかいい。

*2010.6.4.追記
この曲は甲斐よしひろが「ポップコーンをほおばって」でハッピー・フォーク・コンテスト全国大会優勝する以前に、ヤマハのポピュラー・ソング・コンテスト(ポプ・コン)九州大会に出場し最優秀楽曲となった曲だということを知りました。改めてそういう曲として見ると、なるほど、と思わせるようなところもあるように思います。何だかチューリップを思わせるところとか、『らいむらいと』の他の曲よりも更に何も考えずにポップなところがまだ方向性が決まっていない頃の自由さがあらわれてるのかな、とかw。