甲斐バンド全曲レビュー

甲斐バンド 全曲レビュー その12 「裏切りの街角」

レビューの順番を発表順にするかアルバムの収録順にするか迷いましたが、これからはアルバム未収録曲も出てくるのでフレキシブルにケースバイケースでいくことにしましたw。 甲斐バンドはデビュー当初から、シングル曲に関してはアルバム収録曲とはまた違っ…

甲斐バンド 全曲レビュー 『らいむらいと』まとめ その2 ~「ポップコーンをほおばって」と「バス通り」

甲斐よしひろは、バンド人間ではない。 と、思う。 アマチュア時代の経歴もそうだが、群れるのを嫌う主義からも、音楽的に人間関係のしがらみで妥協するのを嫌ってきたことが伺える。バンドやろうぜ!的な発想は、実はずっと後のKAI FIVE時代に唯一見られた…

甲斐バンド 全曲レビュー 『らいむらいと』まとめ その1 ~甲斐よしひろ詩集「思春期」

ここで、『らいむらいと』というアルバムについて、アマの甲斐よしひろというソロミュージシャンと、プロデビューした甲斐バンドというバンドの意味合いの違いを軸に考察していこうと思う。 まずは、資料編。 「か・さ・ぶ・た」にも図版が収録されているが…

甲斐バンド 全曲レビュー その11 「吟遊詩人の唄」

曲冒頭に入っている「ざぁーーー」っていう音、歓声のつもりなんでしょうけど、なんか雨音みたいw。 ご存知の通り、この曲はカヴァー。原曲は、Leo Sayer 'One Man Band'。こんだけ生きてきて今日まで原曲を聴いたことなかったんですが、Leo Sayerでぐぐる…

甲斐バンド 全曲レビュー その10 「思春期」

「すべての夜から 色のない朝まで」。いいフレーズだなぁ。 この曲は1回書いただけではではきちんと語り切れた気がしないような、ちょっとややこしい曲だw。実際歌詞一行一行に解説というか突っ込みを入れていけるくらいだが、そんなエリオットの「荒野」評…

甲斐バンド 全曲レビュー その9 「アップルパイ」

原曲は勿論大森さんが唄っています(^^。 いつまでもネタにされ続ける曲ですがw、唄っている大森信和含めそれだけ愛されているということでしょう。CD手元にないんで、ネットでチェックしたら、作詞作曲甲斐よしひろになってますが、合ってるんでしょうか…

甲斐バンド 全曲レビュー その8 「放課後の並木道」

触りのところが甲斐バンド最新作『目線を上げろ』収録の「冬の理由」を髣髴とさせる落ち着いたいい雰囲気の曲調、と、思ったら、いきなりアップテンポの本編突入。「翼あるもの」顔負けの転調だw。 後に脱退したベースの長岡和弘が、1994年ごろに、「翼ある…

甲斐バンド 全曲レビュー その7 「魔女の季節」

この曲にはちょっとした個人的思い入れがある。 高校時代に考えていたお話で、「バス通り」のシングルが出たばかりの時期の時代設定で、高校生の主人公は毎日繰り返しそのドーナツ盤を聴いている。そんな時期、彼のクラスに転校生がやってくる。ブレザーと流…

甲斐バンド 全曲レビュー その6 「バス通り」

ようやくシングルにたどり着きました(^^;。 改めて聴いてみると、アレンジ、構成共に驚くほどに「裏切りの街角」と似ている部分があると思うのだが、勘違いだろうか? 明らかにこの『らいむらいと』のアルバムでは異質な曲で、本格的な海の向こうのロッ…

甲斐バンド 全曲レビュー その5 「週末」

甲斐バンド最新作『目線を上げろ』タイトルチューンの「目線を上げて」に似てることを発見。 よくある構成ではあるけれど、宣伝なんかで挙げられていた「嵐の季節」より、「週末」の方が雰囲気も似てると思う。 『目線を上げろ』への評価として、甲斐バンド…

甲斐バンド 全曲レビュー その4 『恋時雨』

やばい、何回も聴き返しつづけてるせいか、よくなってきた、『らいむらいと』・・・・・w。 「恋時雨」。どっかで聴いたようなイントロですが、どこで聴いたか思い出せない。ボブ・マーリー&ウェイラーズのエクソダス?違うかw。テンプテーションズっぽい…

甲斐バンド 全曲レビュー その3 「悪魔に狂って」

この曲から次の「恋時雨」への流れは結構いい(^^。 イントロクイズしたら『マイ・ジェネレーション』の「特効薬」と間違えてしまいそうだが、曲全体の印象としては甲斐バンド最新作『目線を上げて』の「エメラルドの爪先」を思い出す、グループ・サウンズ…

甲斐バンド 全曲レビュー その2 「No.1のバラード」

これは学生らしい歌詞になっていることで、逆に誰か特定の個人に向けての皮肉で唄っているのかも、と思わせるような妙なリアリティが出ている曲。学生たちの狭い現実の中だけで流通するようないい回しなんだよね。ただ、ボブ・ディランの「ライク・ア・ロー…

甲斐バンド 全曲レビュー その1 「あの頃」

記念すべき甲斐バンドオリジナルアルバムのオープニング・ナンバー。 どこまでがバンド自身の意向が汲まれたものなのかわからないが、『英雄と悪漢』の曲に比べると、何となくお仕着せのアレンジの感じ。このアルバム全体にいえることだが、よく聴くと結構捻…