甲斐バンド 全曲レビュー その3 「悪魔に狂って」

この曲から次の「恋時雨」への流れは結構いい(^^。

イントロクイズしたら『マイ・ジェネレーション』の「特効薬」と間違えてしまいそうだが、曲全体の印象としては甲斐バンド最新作『目線を上げて』の「エメラルドの爪先」を思い出す、グループ・サウンズ風味。こういう曲をやってるときの甲斐バンドは実に楽しそう。やっぱり彼らが青春時代に共有した音だからだろうか。

甲斐よしひろサウンドは、どっちかというと東京志向、憧れが強いものだったと思うが、この曲、特にドラムなんかははっぴぃえんどとかサディスティック・ミカバンドを思わせる出来。『らいむらいと』のレコーディングで一番問題だったのは松藤英男のドラムだったようだが、こういった曲を聴く限り、派手ではないが気が利いている。やっぱりその辺は彼のセンスのよさが生きているのだろうか。