PARTNER

アルバム『PARTNER』
甲斐よしひろ
1997年7月9日リリース
通算6枚目のオリジナル・アルバム
プロデューサー 甲斐よしひろ/鎌田ジョージ

再発盤持ってないっす(TT。

これと『幻惑されて』は買い逃したんですよねぇ~~~。なんかどっちも音づくりの傾向的にちょっと録りっぱなしみたいなのを狙ってる気もするんで、別にリマスタリングしたって大して変わらないんじゃ?という感じが拭えず、後回しにしてるうちに売り場から消えちゃいました(><。

ファンの間でもあんまり評判がよくないアルバムな気がしますが、第二期ソロでは「パートナー」と「CRY」というツボな曲が入ってるので一番好きかもしれない。コラボの曲もチャゲとの曲以外はよく聴けば結構いいです。よく聴けばw(まぁチャゲとの曲も悪くないといえば悪くないんで必死に否定する気はありませんがw)。アルバムジャケットのカラー通り青黒な感じも好み。この頃までの甲斐さんって、実はアルバム毎にテーマカラーがありますね。『マイ・ジェネレーション』以降はそういう感じがします。少なくとも『ストレート・ライフ』からの9作はかなり意識的にやってると思います(小室3部作も)。小室哲哉と一緒につくった「HEY! MONOCHROME CITY」は、小室にこのアルバムに入れてくれといわれたが、異質すぎるので外したといってましたが、別にこのアルバムに入っててもおかしくないですね。逆にその方が良かった気がします。

かなり贅肉をそぎ落としたヌードな音づくりで、ラジカセとかで聴くとちょっとチープな感じになっちゃいますけど、実は凄く良く録れてると思います。1997年のジョン・レノン、というような、おそらく狙っていたであろう空気感が出てます。なんつうんですかね、所謂生っぽいとか、オーガニックな感じではなくて、明らかに加工済みの音ではあるんですよ。ただ、その加工の具合がヌードに感じられるという絶妙な加減で、そういうとこがジョン・レノンのアルバムっぽい感じがしますね。楽器の音にしてもエフェクトのかけ方にしても、不必要な音は一切入っていない、でも何も考えずにただ録りっ放しにしてるってわけじゃなく、必要なとこにはきちんとテクを使ってるっていう。おそらく甲斐よしひろがNY3部作などでずっと追求してきた音づくりへのひとつの回答ではないでしょうか。ホント鎌田ジョージとしてはしてやったり、という感じだったんじゃないでしょうか、何となく。『GUTS』や『ビッグ・ナイト』の経験を経て、彼としてもひとつの成果を得たんじゃないですかね。そこまでいっちゃったら、後はやったね!じゃあね、でさっさと別れちゃうのが甲斐よしひろの潔さというか、何か勿体ないとこなんですけどw。